今回の導入事例はインタビュー形式で掲載しています。
2018年3月ご購入の「専門学校デジタルアーツ東京」様にPolysherレビュー取材をさせていただきました。 

Q.3Dプリンターをどのような案件でご利用されていますか?
A.前年度よりカリキュラムに加わったデジタル原型の出力用に使用しています。
本学科が卒業生を輩出するフィギュア原型制作の業界ではアナログ造形(手作業でのモデル制作)が主流でしたが、デジタル造形(3DCGソフトウェアを使用したモデルデータ制作)の需要も年々高まってきているので、それを受けてという理由もありますね。

Q.アナログ造形とデジタル造形それぞれのメリット・デメリットとは?
A.アナログ造形の場合は現物確認がしやすいのが最大のメリットですが、材料の硬化時間という無くすことのできない時間のロスが存在すること、形状変更が容易でないため、その場での試行錯誤がしにくいのがデジタル造形と比べてのデメリットになります。
反対にデジタルの場合は材料の硬化時間を気にする必要がないので、時間短縮に限らずペース配分を自由に設定できるのはとても便利ですし、形状変更も気軽に行えますが、造形物の厚みなどは実際に出力してみないとイメージしにくい場合があります。
両方やって初めて分かることも多いといった印象です。

Q.初めて3Dプリンターで出力した実際の造形物を手にした時の感想をお聞かせください。
A.想像していたよりもきれいな仕上がりで驚きました。3Dプリンターの名前自体は以前から耳にする機会がありましたが非常に高価で専門向けという印象が強く、個人向けに安くなってきたものは精度があまり出ないと聞いていましたので……。完成原型として使用するためには表面処理は必須ではありますが、実際に手に取れるモデルとして出力されるのはとても面白い体験でした。

Q.今回お試しいただいたPolySmooth、Polysherの使用感をお聞かせください。
A.アルコールの噴霧で造形物全体が満遍なく処理されるため、手作業でありがちな「一部分のみ処理を忘れていた」ということが起きないのは良いですね。また、積層ピッチの細かい造形物であれば指でこすっても違和感がないです。
反面、形状的にミストが滞留しやすい所としにくい所があり、処理のかかり具合に差が見られる箇所もあったので慣れるまでは使い所が難しいと思います。

Q.今後の3Dプリンター活用の方向性についてお聞かせください。
A.導入してからまだ日が浅いこともあって使用のタイミングが限られていたり、ハードルが高いと思われているのか3Dプリンターの使用に尻込みしてしまう生徒もいます。
学校側としてもサポートに力を入れ、積極的に挑戦できる環境を作っていければと考えています。


導入機種:UP Plus2Polysher


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